一年を24等分する。

起点は冬至です。

陽が一番短くなる日から数えて一年365.2448日(符天暦)、
現在の数値は365.2422日、差は0.026日 

 一日24時間×0.026
=24時間×60分×0.026
=37.44分
=37分26.4秒

1200年前にはこういう精度で一年を観測していたのです。

365.2422日(365日と5時間48分46秒08)を24等分するにはどうするか?

そんなの24で割るにきまってます。

冬至を正確に観測できれば、15.218425日ごとに節季がやってくるはずです。

一年の期間は正確に分かっているのであとは簡単でしたね。

というか、それ以外に一年を24分割する方法ってあるのでしょうか?

一年を単純に時間で割る。これを恒気法といいます。

実際にずっとこれで暦は作られていました。

しかし、実はこれでは済まなくなります。

一年のうち特別な日は冬至だけではありません。

春分、夏至、秋分もあります。

冬至が天文観測で正確にきめられるなら、当然、他の3日だって正確にきめそいられるはずです。

そして恒気法が予測する春分、夏至、秋分と実際の観測結果はずれてしまうのです。

なぜずれるのか。

それは地球が太陽の周りを一定の速度では動いていないからです。

なぜ、一定の速度ではないのか?

それは、地球が太陽を回る軌道が真円でなく楕円形だからなのです。

なぜ、楕円だと一定ではないのか。

・・と続きますが、これはケプラーの法則とニュートン力学の話になります。

西洋の天文学の成果をとりいれて暦が改正されているのです。

旧暦は古臭くて前時代のものだと思っていませんか?

このように実際の天文観測の結果に合致するようにつくられた暦のつくりかたを定気法といいます。
太陽黄経を24分割するといいますから、地球の太陽を回る軌道を24分割して、その幾何学的な点を通る時間を算出するやり方です。

こういう分単位、秒単位のことを勘案して暦はつくられています。

精緻で美しいですねえ。(うっとり)

それに比べて西洋の暦のガサツなこと、

という話を次回します。

つづく・・・