実は母が最近株主になりまして(もちろん、震災前にです)、総会に代わりに参加した次第です。
勝俣会長、もう70歳を超えているはずですが、よくまあ6時間以上もがんばったなあ、と、これだけの体力と気力があるから、あれだけ、鉄面皮でいられるのねえと感心した次第です。
たいへんな茶番を見せていただきました。
いわゆる反原発の市民団体のみなさんが、それはもうすごい剣幕で、おまえらみんな頚(くび)だと叫び、役員報酬を半分にしたと役員が言えば、半分もらうのか、いままでもらった分を返すのが返納というのだろうとのののしり・・・
彼らは今年急に出てきた人たちではなく、もう、20年以上も、株主総会で反原発を言い立ててきたらしい様子です。
おそらく去年までは彼らは、少数派のうるさいひとたちと他の株主から見られていたのかもしれないが、もう大変な勢いです。
株主総会の最後には原子力発電からの撤退が議案に上がりました。
株主402人が事前に提出した定款、そこには原子力発電からの撤退を明記してあります。
第41条 我が社は、古い原子力発電所から順に停止・廃炉とする。
第42条 我が社は、原子力発電所の新設・増設は行わない。
会場からそれぞれを「別々に議決しよう」と動議が出され、会場は圧倒的に賛成の挙手が多かったです。
しかし、事前に提出されていた大株主の委任状があり、それと合わせると反対が多いとのこと。
そして最後の原子力からの撤退そのものの議決についても、会場では賛成が多かったのです。
さすがに、二度も委任状の話をもちだすのはバツが悪いようですが、ようは、株主総会の会場での発言や提案はなんのやくにも立たないということ。
テレビではこの定款は反対多数で否決されたとありますが、会場の雰囲気は「原発撤退賛成」が多かったのです。
反対多数で否決と報道されれば、個人株主の多くは、原発容認だと受け取られかねない。
株主は東電がつぶれたりすれば困る人たちなわけで、ようは存続してもらうためには原発からの撤退を考える人も多いということです。
最初からわかっていたともいえますが、あまりに露骨な会場の挙手の無視ぶりに、会場の多くから失笑が漏れました。あほらし。
なるほど、東電は政治を通じてでないと動かないなあとよくわかった次第です。
(だから動かないという結論になるのかしら・・)
これが世間というものなのですね。