随分前に遠藤周作のエッセイで読んだことですが、名医の条件が書いてありました
「この人の治療で死んだとしてもよい」と思える医者
だそうです
遠藤周作が入院中に、同室の患者さんのタンの吸引が機械の調子が悪くてうまく出来ない
それで、その若い医師は直接口で吸った、というのです
それを見た遠藤周作は、この人の治療が失敗して自分が死んだとしてもいいや、と思ったとか
別に聞いた話ですが、治療がどうしてもうまくいかない場合、ご祈祷する医師がいるという話があり、友人のドクターにその話をしたところ大変感心されました
診断のつかない病気、どうしても治らない病気はたくさんあるのだ、ご祈祷をするのは何としても直したいという気持ちの表れであるから大変尊敬できることだといわれました
ご祈祷をする側の身でありながらそのようなとらえ方はできずハッとさせられました
政治も経営も結果がすべてとはいいますが、結果だけじゃないなあと思います
私はタンを直接口で吸う覚悟があるだろうか…
でもそういうリーダーにこそ人はついていくのでしょう
霞が関にはどのくらいいるのでしょうか