東日本大震災の行方不明者2529人
今朝NHKで震災のあと遺体の身元特定をしている宮城県警の部署の話を放送してました
専任の職員が四人、入れ歯や治療痕やわずかな手がかりをもとに地道に遺体の身元をなんとか特定しようとする人たちのドキュメンタリーです
誰からも捜索願いの出ていない人の特定に、人生のけじめをつけてあげたいという言葉が印象的でした
9年ぶりに娘の骨が発見されて、けじめがついてしまったがために、娘の死を受け入れざるを得ない親、その葛藤と受容が切ないです
娘は記憶喪失状態でどこかに生きているのでは、という思いを捨てられなかった親
あと一歩のところで身元特定に至らなかった遺体捜索
胸が苦しくなりました
遺体の身元が特定されて、その探していたはずの遺体に対面して苦しみが深まる遺族もいるとのこと
捜査官四人は本当にご苦労さまと申し上げたい
四人は多分専属の職員で彼らの給与や捜査費用は税金から出ています
経済合理性から言えば無駄なことでしょう
今、コロナのことで人の命はその個別の物語を剥ぎ取られ数字に還元されています
コロナで亡くなった方は1億人のうちたかだか千人未満
それはそのとおりですが、百頭の羊のうち一頭がいなくなればその一頭を探しに行くのが宗教家としての役割だといいます
来年は震災後10年
復興に関する予算は大幅に削られるそうです