僧侶と女子力⑬
式秀親方のおかみさんの行き過ぎた指導が原因で力士が脱走したとか
おかみさんは実家から届いた荷物を写真に撮ってグループラインに投稿(晒(さら)せ)せよと指示してたとか
暴走ですね
この手のことはもしかすると寺でも起こりえるかも知れません
私たちより一つ前の世代では、地方寺院の子弟は本山での勤務は無給だったと聞きます
殴る蹴るもあったとか
現在、三井寺の小僧さんは職員として厚生年金にも入っているはずですが、本山で働くことはその後の僧侶としての「箔がつく」こととして軽く扱われていた時代があったようです
宗教の特殊性として、まさに「世間とズレていること」が積極的な価値のあることとして認識されがちなのです
伝統的な組織では起こりえます
相撲部屋もそうだったのでしょう
これに対する変革は「女子力」では解決できないように思います
式秀親方のおかみさんの挙動は、おとめ座的潔癖な正義感を感じます
また、かに座的な母の要素も感じます
世の母は子供を危険から遠ざけるために子供の行動を細部まで管理する傾向にあるように思います
●●へ行ってはいけない、誰々と遊んではいけない、危ないことはしてはいけない
私が見ていないとこの子はダメになる という感覚
これはまさに「愛」から来た感情ですから、おかみさんにとっては全く正しい行為だったのだと思います
正しいことは暴走しやすい
さんざん書いてきたつもりですが、女子力は女性だけのものではありません
「私」を離れて相手の立場に立つことができるか
これができることこそ「女子力」だと思うのですが、実は、現実の女性にも苦手な人が多いように感じます(危ない発言!)
この客観性はもしかすると「男子」的な感性なのかもしれません
変革は過去の否定を伴います
下手をすると師匠の否定につながりかねません
ですから師匠が既に他界している人たち、すなわちトップの人たちが改革の機運を起こさないと動きづらいのだと思います
特に伝統的世界においてはです