如何にして藤川はこうなったか②
ブラスバンドのフルートは編成上多人数を必要としません
クラリネットはオーケストラのバイオリンといった役どころで、多人数必要ですが、フルートは第一フルート、第二フルート、ピッコロの3人で十分だと思います
その割に希望者が多い楽器ですから、なんでここに男がいるわけ!みたいな空気感はあったと思います
二階の音楽室前の階段の踊り場辺りで練習してたら、下から上がって来た先輩に
「へったくそだと思ったらやっぱりあんただった」と毒づかれました
「眉毛の濃い男はハンサムだつたりするけどあんたは全然違うね」と面と向かって言われました
スメタナのモルダウという二本のフルートが美しく絡む名曲があって、やってみたい旨提案したら心底嫌な顔をされました
三つとも別の人のことです
やだやだ、40年前の話を蒸し返してます
でも生々しく感情が蘇ります
まあ「トーシューズの中に画鋲を入れられる」類の嫌がらせはなく、イジメというほどのことはありませんでしたし、演奏会にも参加しましたのでそれほどひどいことにはなってません
他の楽器の仲間たちとは男女含めて仲良くさせてもらいました
とはいえ、今でも女子高生は怖いです
あぁ藤川の態度の根っこはこんなところにあるのね、と納得する人はいるはずです
必ずしも幼少期の経験だけがトラウマとして残るわけではないと思います
つづく…