そもそも一年間とはどういう現象でしょうか。
春夏秋冬と季節がめぐり、なんとなく大きなサイクルがあることはわかります。

昔の人は、陽がだんだん長くなり、そして、ある日を境に陽が短くなり、そしてまた長くなるということに当然気付いていました。

重要な日は、①陽が一番短い日 ②昼と夜が同じ長さ日 ③陽が一番長い日 ④昼と夜が同じ長さ日 であることはあきらかです。

当然、①:冬至 ②春分 ③夏至 ④秋分 です。

たとえば冬至から次の冬至まで、春分から次の春分までが365日であると数えたわけです。

一日のうち、陽が出ている時間を観測して、観測の精度あがれば、一年はぴったり365日でなく、それよりすこし長いことが分かってくる。4年に一年を366日にしないとあわない。これは一年が365と四分の一日、つまり、365.25日であることを示します。

宿陽占星術がよってたつ符天歴によると一年を365.2448日と算出していたそうです。紀元八世紀のころの話ですから、1200年以上前に、もう、こういう精度で一年をとらえていたのですね。

冬至か春分を一年のはじめとする暦があってもよさそうなものですが、私はそういう暦を知りません。それは今後お話しする「月」(month です。moonではありません)と深くかかわってきます。

前回の二十四節季とは立春から次の立春までを二十四等分し、二十四等分にあたる日時に名前をつけているのです。

たとえば
立春は、2011年2月4日13時32分57秒
夏至は、2011年6月22日2時16分30秒

です。太陽も地球もずっと動いていますから、昼の時間と夜の時間が一致するのはある一瞬です。もちろん昔の人もそれはわかっています。

暦を出す役所がかつてはありましたが、暦を出すというのは大変な知識と権威がともなっていたものであることは容易に想像できます。

24等分する方法、これが暦の歴史であります。

つづき・・