奥の院で護摩焚き

師匠の金翅鳥院奥の院(長野)にて、飯綱権現護摩を修させて頂きました。
ここは私が加行の護摩行をさせて頂いた修行道場です。

今回、初行ではなく、プロの行者として初めてここで焚かせて頂きました。
「ここの飯綱さまは、きついんや」と師匠がおっしゃっていたことがよくわかりました。

飯綱さまは、いわゆる首から上が、人のさまではない神様のおひとりです。
ああ、このことか、と感じさせられました。
ほぼ初めて見る次第書であり、普段は閉め切っている奥の院の薪は湿って燃えにくく難儀いたしました。
飯綱さまは、じぃっと、こちらに視線を向け、私に集中しています。
まるで獲物を前にした猛禽類のような緊張感でした。
初行のときは全くわかりませんでした。

師匠は通常は
①聖天華水供
②理趣分祈祷
③飯綱護摩
を修しますが、本日は全体の終了時間を早めてその後の作業があり、「藤川、今日はお前が焚け」ということです。
①②を終えられた師匠は私の護摩の途中で私の隣に立たれ、助法してくださいました。

そこで、師匠は二つダメ出しをされました。

合供を護摩に投入するタイミングと檜扇の力加減について(具体的に分からなくて結構です。)。
私もダメ出しをされて、ありがたいと思えるくらいにはなったなぁ、としみじみいたしました。
飯綱さまの圧力もさりながら、師匠が拝み込んでいらした時間の厚さをひしひしと感じられ、改めて、師匠の大きさに畏れ入ることができました。
良い一日になりました。

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