きれいな新しい木の板に文字が書いてあるものを碑伝(ひで)と言います。
碑伝と書いて「ひで」と発音します。

奥掛け道の全行程中に75か所の勤行のポイントがあり靡(なびき)と言います。

ウィキペディアに75か所の写真が載っているので見ると興味深いです。
(行程上、真夜中に通る靡も多く、私どもからするとすべての靡が日中に撮られているのには実は違和感があります。)

靡が道中どこにあるかはわかりにくいところもあり、先達(山での修行の際、人々を指導する人)の責任重大です。
ありがとうございます。

靡ごとに全員で般若心経等を読み上げ錫杖をうち鳴らして進みます。
靡ごとに古い碑伝が残されています。

写真の二枚目は南奥掛けの終点(逆峰のゴールでもあります)であるところの「前鬼・小仲坊(おなかぼう)」の不動堂に打ち付けられていた古い碑伝です。
この不動堂にはおびただしい数の碑伝が打ち付けられていたようですが、改修の際にほぼ剝がされたようです。
しかしこの古い二枚の碑伝は残された。
これこそが昭和50年に三井寺が南奥掛けを再開したときの最初の碑伝であります。
これは剥がせない。

このころは参加者の具体的な名前が書かれていたようです。
二枚ある古い碑伝の下の方に名前が読めます。
そこには前の長吏猊下(三井寺のトップ)のお名前も読めました。
ほかにも何人か存じ上げているお名前があります。

いっきょに古い古い記憶がつながった気がしました。
ありがたいことです。

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